斷崖きりぎし)” の例文
新字:断崖
火見え歎きの聲きこえ、この斷崖きりぎしのさまいよ/\おそろしく、我はわなゝきつゝかたく我身をひきしめき 一二一—一二三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
川は雪のなかから黒い斷崖きりぎしと、一面に皺ばんだ鉛色の流れを見せたが、間もなく雪の畠地に隱れてしまつた。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
相逢ひて言葉すくなき友だちの二人ならびて登る斷崖きりぎし
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
岩のつき出た斷崖きりぎしのとつさきの小徑にたつて
駱駝の瘤にまたがつて (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
この斷崖きりぎしの下るところまたかくの如くなりき、くだけしあなの端には模造まがひの牝牛の胎に宿れる 一〇—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今この斷崖きりぎしより遠く見て
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
朝の斷崖きりぎし
短歌集 日まはり (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
しかもくだるべき斷崖きりぎしなほこゝより遠し 一一五—一一七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)