数月すうげつ)” の例文
旧字:數月
その外細部にわたつた特色は数月すうげつのちこれが日本へ持帰られた時明瞭となるであらう。重量は三百キロ、馬力は六十である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
五百の眼病が荏苒じんぜんとしてせぬので、矢島周禎の外に安藤某をいて療せしめ、数月すうげつにして治することを得た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今大王北平にりて数群を取りたもうといえども、数月すうげつ以来にして、なお蕞爾さつじたる一隅の地をづる能わず、くらぶるに天下を以てすれば、十五にして未だそのいつをも有したまわず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かくて数月すうげつをぶじにすごした。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
しかしたれにたよろうというあてもないので、うろうろしているのを、日蓮宗の僧日明にちみょうが見附けて、本所ほんじょ番場町ばんばちょう妙源寺みょうげんじへ連れて帰って、数月すうげつめて置いた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
数月すうげつのちに、抽斎は良三を安積艮斎あさかごんさいの塾に住み込ませた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)