たた)” の例文
のどを緊められても出すは変りませんよ。間は金力には屈しても、腕力などに屈するものか。憎いと思ふならこのつらを五百円の紙幣束さつたばでおたたきなさい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
家令家扶堪えかね、目配めくばせして、「山本、熊田、其奴そやつたたけ。」と昔取りたる杵柄きねづかにて柔術やわらも少々心得たれば、や、と附入りて、えい、といいさま、一人を担いで見事に投げる。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……すると、今日は貴公の口をひったたきにきたのかな
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)