播種はしゅ)” の例文
それでこういう樹の種子を選ぶには播種はしゅすべき土地に応じて適当な処の産を用いねばなるまいという事を論じている人がある。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
かくして、耕作と播種はしゅと収穫とを終え、つらいまた美しい労働を終えたとき、日に照らされた連山のふもといこうの権利を得て、その山々に向かって言う。
夏明なつあけもしくは夏焼という地名などもその例で、普通の焼畑は前年の秋にって、春早々に焼いて播種はしゅするのに、その年の夏に入ってから焼いても間に合うという処は
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
外賓に供するに現なまのトルーフルと緑色の海亀肉を用いたらそっちもよろこびこちらも儲けると、今更気付いた人あって、足下そっかは当世の陶朱子房だから何分播種はしゅしくれと
蕪菁かぶら播種はしゅ 第三、四組
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
故郷の山里で麻を作っている家の者をおもい出したという感動が咏歎えいたんせられたもので、一方には麻の工作が一般に、播種はしゅの時からすでに女の労働であったことを意味するとともに
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
蕪菁かぶら播種はしゅ 第三、四組
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ただしは播種はしゅという人の保護が加わって後に、次第に根株の自存力が衰えてきたものか、稲の普及の歴史のためにも参考になる点なのだが、今のところではまだ教えをいに行く方角がわからぬ。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)