“摂河泉”の読み方と例文
読み方割合
せっかせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楠公一族が、忠烈な碧血へきけつをもって苔と咲かせた摂河泉せっかせんの石を、湊川みなとがわまで運ばせて、大きな碑を建てよう——という計画であるらしくうかがわれた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひがしの方の京都を中心とする山城の平野と西の方の大阪を中心とする摂河泉せっかせんの平野とがここで狭苦しくちぢめられていてそのあいだをひとすじの大河がながれてゆく。
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
住吉ノ浦は、住吉四座の境内から敷津しきつ粉浜こはままで、ほとんど松ばかりの砂地だが、摂河泉せっかせんの街道、木妻こづまノ辻の辺は柳が多い。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)