とらわ)” の例文
窓の外に走つて闇から闇にちら/\する街の灯にその眼はとらわられてゐて、さつき暗い道の一つの軒燈の光りで見た時のやうな、自分にのみ心を傾けてゐるやうな、純一な顔ではなかつた。
散歩 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)