打欠ぶっか)” の例文
旧字:打缺
ふた打欠ぶっかけていたそうでございますが、其処そこからもどろどろと、その丹色にいろ底澄そこすんで光のある粘土ねばつちようのものが充満いっぱい
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と此のを立出でゝ跡へ少々戻り、半町ばかり細道へ入ってくと、破れ堂が有り、其の中に鼻の打欠ぶっかけた醜い顔をしている石の六地蔵が建っております。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何がまた口惜くやしくって、あの花瓶を打欠ぶっかいたんです。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)