“打揺”の読み方と例文
読み方割合
うちゆら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十四日の月の有明に、片頬を見せた風采とりなりは、薄雲の下に朝顔のつぼみの解けた風情して、うしろ髪、打揺うちゆらぎ、一たび蚊帳を振返る。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いて突立つッたったその三味線を、次のの暗い方へそっ押遣おしやって、がっくりと筋がえた風に、折重なるまで摺寄すりよりながら、黙然だんまりで、ともしびの影に水のごとく打揺うちゆらぐ、お三重の背中をさすっていた。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)