“懶気”のいろいろな読み方と例文
旧字:懶氣
読み方割合
ものうげ87.5%
だき12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
助手の久吉きゅうきちも、懶気ものうげに、さっきから、ひくひくと動く気圧計の、油じみた硝子管がらすかんを見詰めながら、咽喉のどを鳴らした。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
その間、鎮子は懶気ものうげに宙をみつめていたが、彼女の眼には、真理を追求しようという激しい熱情が燃えさかっていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
退屈はやがて、気懶けだるいものを誘ってくる。懶気だきは禁物といましめている武蔵にとって、そう気がつくと、わずかな間も、こんな所にいられない気がしてくる。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)