“気懶”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣懶
読み方割合
けだる94.4%
けだ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
トム公は、すっかりゲッソリしている張の顔を、どうして人間がそんなに気懶けだるくなれるかというように、きょろっと、見つめて
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして、伸子一人が残された室内には、しばらくゆるみきった、気懶けだるい沈黙が漂っていた——ああ、あの異常な早熟児が犯人だったとは。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
憔悴、脱力、眼に力はなく、気懶けだるげに動いている。僕もしまいには、心配になってきて、あれこれとなだめすかしては問い訊した結果、ついにある夜口を割らしてしまったのである。
一週一夜物語 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)