とが)” の例文
……彼は我らのとがのために傷つけられ、我らのために砕かれ、みずから懲罰こらしめを受けて我らに平安をあたう。(イザヤ五三の三、五)
是故にわれ罪を淨めんとてかの貪婪むさぼりのために歎く民の間にありきとも、これと反するとがのゆゑにこそこの事我に臨めるなれ。 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
四 われはわがとがをしる、敗れたりとて無益に卑屈ならざらんとするごとく、勝てるものも無用に高慢たかぶりもてあしらふことなく
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「われ神に申さん、我を罪ありとし給うなかれ、何故に我と争うかを我に示し給え」といい、「何とてなんじわがとがを尋ねわが罪を調べ給うや」という(二節及び六節)。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「われはとがを知る。我が罪は常に我が前にあり」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
汝たとひもだしまたは今の汝の懺悔をいなみきとすとも汝のとが何ぞかくれ易からん、かのごとき士師さばきづかさ知りたまふ 三七—三九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
六 ねがはくは一日も早く世界を見、世界のふみを読み、世界の刺戟と啓発によりてわがとがをあらため、生けるしるしある国の座に回生かへ保証あかしをあたへたまはんことを
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
四節において彼は「汝の子供かれ(神)に罪をたるにやこれをそのとがの手にわたし給えり」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
罪のない者が罪のある者のとがを負って苦しむ。イエス御自身がそうだし、イエスを信ずる者もそうである。しかしその苦しみの期間は短いんで、いつまでも汝らが責められていることはない。
「我はわがとがを知る。わが罪は常にわが前にあり」
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
未来のある時に彼の上にある変動来り、神と彼と相呼ぶに至り、神彼の業を顧み歩みを数えて彼を愛護し、神彼の罪をうかがわず、とがと罪を抑えて外にでざらしむというのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
この神の意思を己の意思としたことが、イエスの神に対する完き従順であり、イエスが「神の子」たる所以ゆえんであった。イエスはおのが霊魂をかたぶけて死に至らしめ、とがある者とともに数えられた。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
彼は我らのとがのため死に定められしなり。(イザヤ五三の七、八)