つつし)” の例文
又国にほふし尼無し、是に於いて汝が父多須那たすな橘豊日たちばなのとよひの天皇(用明天皇)の為に出家いへでし、仏法をつつしゐやまひたり、又汝がをば島女しまめ初めて出家して、諸尼の導者みちびきとして、釈教ほとけのみのり修行おこなふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
動きなき下津盤根しもついわねの太柱と式にて唱うる古歌さえも、何とはなしにつくづく嬉しく、身を立つる世のためしぞとその下の句を吟ずるにも莞爾にこにこしつつ二たびし、壇に向うて礼拝つつし
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)