“性命”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいめい66.7%
いのち33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自然科学のうちで最も自然科学らしい医学をしてゐて、exactエクサクト な学問といふことを性命せいめいにしてゐるのに、なんとなく心の飢を感じて来る。生といふものを考へる。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
文芸を性命せいめいにするものは今少しうつくしい夢を見なければはばかない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いつまでも変らずにある真鍮しんちゆうの香炉、花立、燈明皿——そんな性命いのちの無い道具まで、何となく斯う寂寞じやくまく瞑想めいさうに耽つて居るやうで
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
追憶おもひでの林檎畠——昔若木であつたのも今は太い幹となつて、中には僅かに性命いのちを保つて居るやうな虫ばみ朽ちたのもある。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)