思込おもいこ)” の例文
全国の人がただ政府の一方を目的にしてほかに立身の道なしと思込おもいこんで居るのは、畢竟ひっきょう漢学教育の余弊で、所謂いわゆる宿昔しゅくせき青雲の志と云うことが先祖以来の遺伝に存して居る一種のまよいである。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
マアうような調子で、私はひどく政府を嫌うようにあるけれども、その真実の大本たいほんえば、前に申した通りドウしても今度の明治政府は古風一張りの攘夷政府と思込おもいこんで仕舞しまったからである。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)