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思慕
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エロス
ふりがな文庫
“
思慕
(
エロス
)” の例文
この
思慕
(
エロス
)
は彼の俳句に一貫しているテーマであって、独得の人なつかしい俳味の中で、
葱
(
ねぎ
)
の
匂
(
にお
)
いのように
融
(
と
)
け流れている。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
即ち「昔々しきりに思う慈母の愛」「春あり成長して浪葉にあり」の情愁で、時間の遠い
彼岸
(
ひがん
)
にある、或る記憶に対するのすたるじや、
思慕
(
エロス
)
の
川辺
(
かわべ
)
への追憶である。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
思ふに彼等は、夜の灯火といふものに対して、何かの或る神秘的なあこがれ、生命の最も深奥な秘密に触れてゐるところの、不思議な恋愛に似た
思慕
(
エロス
)
を感じてゐるにちがひない。
月の詩情
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
ヴェルレーヌ、
李白
(
りはく
)
に至っては典型的なる純情のニヒリストで、陶酔の
刹那
(
せつな
)
に生を
賭
(
か
)
け、
思慕
(
エロス
)
の
高翔
(
こうしょう
)
感に殉死しようとするところの、
真
(
まこと
)
の「詩情の中の詩情」を有する詩人であった。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
さらに天文学の発達が、月を
疱瘡
(
あばた
)
面の
醜男
(
ぶをとこ
)
にし、天女の住む月宮殿の連想を、荒涼たる没詩情のものに化したことなども、僕等の時代の詩人が、月への
思慕
(
エロス
)
を失つたことの一理由であるかも知れない。
月の詩情
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
“思慕”の意味
《名詞》
思 慕(しぼ)
思い慕うこと。恋しく思うこと。
(出典:Wiktionary)
思
常用漢字
小2
部首:⼼
9画
慕
常用漢字
中学
部首:⼼
14画
“思”で始まる語句
思
思召
思出
思案
思惑
思惟
思慮
思想
思切
思遣