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忠志
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ただし
ふりがな文庫
“
忠志
(
ただし
)” の例文
仰向の男は、空一面に
彌漫
(
はびこ
)
つて動かぬ灰雲の真中を、黙つて
瞶
(
みつ
)
めて居る。螽の如く蹲んだ男は、平たい顔を
俯向
(
うつむ
)
けて、
右手
(
みぎ
)
の
食指
(
ひとさし
)
で砂の上に字を書いて居る——「
忠志
(
ただし
)
」と書いて居る。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
程經てから、『折角の日曜だツたのに……』と口の中で
呟
(
つぶや
)
いて、
忠志
(
ただし
)
君は時計を出して見た。『兎に角僕はお先に失敬します。』と
楠野
(
くすの
)
君の顏色を
覗
(
うかゞ
)
ひ乍ら、インバネスの砂を拂つて立つ。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
忠
常用漢字
小6
部首:⼼
8画
志
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
“忠”で始まる語句
忠実
忠
忠興
忠義
忠相
忠實
忠諫
忠顕
忠利
忠告