心変こころがはり)” の例文
旧字:心變
「その代り、ひよつとしてお前が後になるやうだつたら、俺は死んでも……たましひはおまへの陰身かげみを離れないから、必ず心変こころがはりを……す、するなよ、お静」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
僕が人にお前をられる無念はふまでも無いけれど、三年の後のお前の後悔が目に見えて、心変こころがはりをした憎いお前ぢやあるけれど、やつぱり可哀かあいさうでならんから、僕は真実で言ふのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
よし信ぜざりけんも、心陰こころひそかに望みたりしならん。如何いかにぞや、彼は露ばかりもさせる気色けしきは無くて、引けども朝顔の垣を離るまじき一図の心変こころがはりを、貫一はなかなかまことしからず覚ゆるまでにあきれたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)