御諱おんいみな)” の例文
恐れあることにはそうらえども、召させたもう御鎧直垂おんよろいひたたれと、おん物の具とをたまわって、御諱おんいみなの字おかさせくださるべし、御命に代わり申すべし!
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
また御諱おんいみなの一字をいただいたなどいう破格な聞えは、いよいよ武士層のあいだに、足利の存在とその実力を牢固ろうこなものに思わせ、いまや六波羅一劃は、大塔ノ宮から見ると
その時になって見ると、長州征伐の命令が下ったばかりでなく、松平大膳太夫まつだいらだいぜんのだゆうならびに長門守ながとのかみは官位をがれ、幕府より与えられた松平姓と将軍家御諱おんいみなの一字をも召し上げられた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
が、これらも一時であって、主上の御諱おんいみなを一字たまわり、尊氏と改名した足利高氏がそういう、恩寵にあまりにれ、北条氏に代わって己自身、政権をとろうものと策動した。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
御諱おんいみな
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)