御平癒おなほり)” の例文
ひんのよき高髷たかまげにおがけは櫻色さくらいろかさねたるしろ丈長たけなが平打ひらうち銀簪ぎんかんひと淡泊あつさりあそばして學校がくかうがよひのお姿すがたいまのこりて、何時いつもとのやうに御平癒おなほりあそばすやらと心細こゝろぼそ
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
平打の銀簪ぎんかん一つ淡泊あつさりと遊して學校がよひのお姿今も目に殘りて、何時舊のやうに御平癒おなほりあそばすやらと心細し、植村さまも好いお方であつたものをとお倉の言へば、何があの色の黒い無骨らしきお方
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
黄八丈のそでの長き書生羽織めして、品のよき高髷たかまげにお根がけは桜色を重ねたる白の丈長たけなが平打ひらうち銀簪ぎんかん一つ淡泊あつさりと遊して学校がよひのお姿今も目に残りて、何時いつもとのやうに御平癒おなほりあそばすやらと心細し
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)