役雑やくざ)” の例文
「私の仲好なかよしなの、でも役雑やくざなんです。先刻さっき来た時きっとまた威張ってぞんざいな口でも利いたんでしょう、それでまりが悪いんだよ。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
風体ふう、恰好、役雑やくざなものに名まで似た、因果小僧とも言いそうな這奴しゃつ六蔵は、そのふなばたに腰を掛けた、が、舌打して
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おともだち、お前さんも不景気で食えねえのか、飯はないが酒はあるてって、引摺り入れた役雑やくざとね。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うぬが勝手な熱を吹いちゃあ、ちょいちょいお出入をするもんですから、こんな役雑やくざものと口をお利きなさりますばッかりで、お嬢様、あなたに人が後指を指すんです。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おんぼろのばばあじゃありましてございますが、一生懸命、あんな役雑やくざな三味線でも、思いなしか、あの時くらい、隅田川の水にだって、冴えた調子は出たことがございませんよ。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)