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形而下
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けいじか
ふりがな文庫
“
形而下
(
けいじか
)” の例文
わが輩は凡人の
情
(
なさけ
)
なさに、
形而下
(
けいじか
)
の話をして夢を物とみなして長々しく弁じたが、
形而上
(
けいじじょう
)
の思想の存在するをまったく心得ぬわけでもない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
哲學的に思索もする。要するに彼は、
形而下
(
けいじか
)
から、また形而上から自然の本體を探ツて、我々人類生存の意義を
明
(
あきらか
)
にしようと勤めてゐるのであツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
もちろん
形而下
(
けいじか
)
の変化はありますけれども、形而上の気質に於いて、この都会は相変らずです。馬鹿は死ななきゃ、なおらないというような感じです。
メリイクリスマス
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
すべて今の世の学問は皆
形而下
(
けいじか
)
の学でちょっと結構なようだが、いざとなるとすこしも役には立ちませんてな。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
透谷と思想の傾向を同ふするもの僕等を
形而下
(
けいじか
)
派と
罵
(
のゝし
)
るに至れり。
透谷全集を読む
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
▼ もっと見る
形而下
(
けいじか
)
の物質界にあってすら、——相当の学者が綿密な手続を経て発表した数字上の結果すら、吾々はただ数理的の頭脳にのみもっともと
首肯
(
うなず
)
くだけである。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
形而下
(
けいじか
)
の世にあると、
形而上
(
けいじじょう
)
の世にあるとは、物を夢と見なすのと、夢を物と見なすの差があろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
私は
形而下
(
けいじか
)
的にも四肢を充分にのばして、そうして、今のこの私の
豊沃
(
ほうよく
)
を、いったい、誰に教えてあげようか、保田與重郎氏は涙さえ浮べて、なんどもなんども
首肯
(
うなず
)
いて呉れるだろう。
狂言の神
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ただ
上部
(
うわべ
)
だけはいかにも静である。もし
手足
(
しゅそく
)
の挙止が、内面の消息を
形而下
(
けいじか
)
に運び
来
(
きた
)
る記号となり得るならば、この二人ほどに
長閑
(
のどか
)
な
母子
(
おやこ
)
は容易に見出し得まい。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
月給等の
形而下
(
けいじか
)
のことをのみ欲するを理想と呼ぶのは
大
(
だい
)
なる誤りであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
而
漢検準1級
部首:⽽
6画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“形而”で始まる語句
形而上
形而上学
形而
形而上的
形而上学的
形而上學
形而上派
形而上論
形而上学者