形体ぎょうてい)” の例文
旧字:形體
絶えずはたはたと鳴らす団扇うちわづかい、ぐいと、抱えて抜かないばかり、柱に、えいとこさで凭懸よりかかる、と畳半畳だぶだぶと腰の周囲まわりに隠れる形体ぎょうてい。けれども有名な琴の師匠で、芸は嬉しい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まあ、これは一番正体が知れていますが、それでも唐突だしぬけに見ると吃驚びっくりしますぜ。で、やっぱりそれ、燭台しょくだいわきの柱に附着くッついて胡坐あぐらでさ。妙に人相形体ぎょうていの変ったのが、三つとも、柱の処ですからね。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)