張嶷ちょうぎ)” の例文
馬岱ばたいが真先に、三千の軽兵をひきいてどこかへ走った。次に、馬忠と張嶷ちょうぎが各〻五千騎を持って出動した。呉班ごはん呉懿ごいらの軍も何か任を帯びて出た。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
楊儀をよんで、ふたたび懇ろに何か告げ、また王平、廖化りょうか、張翼、張嶷ちょうぎ呉懿ごいなども一人一人枕頭に招いて、それぞれに後事を託するところがあった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孔明は、羽扇をあげて、三面の山を呼んで、たちまち、馬岱ばたい張嶷ちょうぎなどの軍が、そこから雪崩なだれおりて来た。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一方の疎林から張嶷ちょうぎ、王平、を打って殺出し、一面の山陰からは、魏延、馬忠、喊呼かんこをあげて迫ってきた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(頃はよし——)と眺めた関索の一軍は、突として、彼のうしろを中断し、その背後をおびやかすと、またたちまち、張翼は右から、張嶷ちょうぎは左から、蛮軍をおおいつつんだ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、中軍両翼が正攻法をとって前進する三日も前に、すでに張嶷ちょうぎ、張翼のふたりに間道潜行隊をさずけ、これを遠く敵塞てきさいの後方に迂回うかいさせ、その道路に埋伏まいふくさせておいたものだという。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)