広之ひろゆき)” の例文
久世くぜ侯(大和守広之ひろゆき)がお相客になります」と関主税が注意した、「しかし、べっして辞儀には及びませんから、どうかそのおつもりで」
そこで国守は、この盗賊を逮捕するために、次官の文室ふんや広之ひろゆきを大宮司の屋敷につかわされ、いまもっぱらその盗賊の詮議をなさっていらっしゃるということを聞いた。
守、此のぬすびとさぐとらふために、一六五助の君文室ふんや広之ひろゆき、大宮司のたちに来て、今もつぱらに此の事を一六六はかり給ふよしを聞きぬ。此の太刀一六七いかさまにも下司したづかさなどのくべき物にあらず。
甲斐はその日の午後七時ごろ、西丸下にある久世大和守くぜやまとのかみ広之ひろゆき)の屋敷へゆき、八十島主計やそしまかずえとなのって、大和守に面会を求めた。取次の者が二人まで替り、玄関でまた中年の侍が応対に出た。