帷帳トバリ)” の例文
郎女は目をツブつた。だが——瞬間マツゲの間からウツつた細い白い指、まるで骨のやうな——帷帳トバリを掴んだ片手の白く光る指。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
帷帳トバリを周らした中は、ほの暗かつた。其でも、山の鬼神モノ、野の魍魎モノを避ける爲の燈の渦が、ぼうと梁に張り渡した頂板ツシイタユラめいて居るのが、たのもしい氣を深めた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
帷帳トバリを周らした中は、ほの暗かつた。其でも、山の鬼神モノ、野の魍魎モノを避ける爲の燈の渦が、ぼうと梁に張り渡した頂板ツシイタユラめいて居るのが、たのもしい氣を深めた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
帷帳トバリメグらした中は、ほの暗かつた。其でも、山の鬼神モノ、野の魍魎モノを避ける為の灯の渦が、ぼうとハリに張り渡した頂板ツシイタユラめいて居るのが、たのもしい気を深めた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが——瞬間睫の間からウツつた細い白い指、まるで骨のやうな——帷帳トバリを掴んだ片手の白く光る指。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
だが——瞬間睫の間からウツつた細い白い指、まるで骨のやうな——帷帳トバリを掴んだ片手の白く光る指。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
帷帳トバリは、元のまゝに垂れて居る。だが、白玉の指ばかりは細々と、其に絡んでゐるやうな氣がする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
帷帳トバリは元のまゝに垂れて居る。だが、白玉の指ばかりは細々と、其に絡んでゐるやうな氣がする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
白い骨、タトへば白玉の並んだ骨の指、其が何時イツまでも目に残つて居た。帷帳トバリは、元のまゝに垂れて居る。だが、白玉の指ばかりは細々と、其にカラんでゐるやうな気がする。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)