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巻雲
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まきぐも
ふりがな文庫
“
巻雲
(
まきぐも
)” の例文
すると不思議な事に、
昨日
(
きのふ
)
まであんなに気にかかつてゐた
巻雲
(
まきぐも
)
も、巻積雲も、
雑巾
(
ざふきん
)
で拭き取つたやうに
痕形
(
あとかた
)
も無くなつてゐた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
とたんに樹々の
嫩葉
(
わかば
)
も梢もびゅうびゅうと鳴って、一点暗黒となったかと思うまに、一
柱
(
ちゅう
)
の
巻雲
(
まきぐも
)
が、はるか彼方の山陰をかすめて立ち昇った。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
薄い月の光で、海の
面
(
おもて
)
がぼんやりとけむり、
古沼
(
ふるぬま
)
のようにはるばるとひろがっている。空には白い
巻雲
(
まきぐも
)
がひとつ浮いていて、眼に見えぬくらいゆっくりと西のほうへ流れてゆく。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
巻雲
(
まきぐも
)
のように揚った戦雲の突然に、その理由も汲めず、百姓はただ往年の恐怖をあらたにしていた。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
七日の正午頃藤原中央気象台大阪出張所長は梅田の通運会社の二階で、額の上に
巻雲
(
まきぐも
)
のやうな皺を寄せて心配さうに言つた。前には新聞記者の幾人かが立つてゐた。博士は急いで言葉を言ひ足した。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“巻雲”の解説
巻雲(けんうん)は雲の一種。刷毛で伸ばしたように、または繊維状の、細い雲が散らばった形の白い雲である。細い雲片一つ一つがぼやけず輪郭がはっきりしていて、絹のような光沢をもつのが特徴。絹雲(けんうん、きぬぐも)と書かれることもある。俗称ですじ雲(すじぐも)、はね雲(はねぐも)、しらす雲(しらすぐも)とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
巻
常用漢字
小6
部首:⼰
9画
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
“巻”で始まる語句
巻
巻煙草
巻莨
巻烟草
巻紙
巻莨入
巻藁
巻舌
巻狩
巻物