巡錫じゆんしやく)” の例文
「なアに、今巡錫じゆんしやく中の本願寺法主ほつしゆを抱き込んでをるから、それに話すつもりだらう。メール社の相談よりもなほ當てにならぬ」
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
あしたに稽古の窓にれば、垣をかすめて靡く霧は不斷の烟、ゆふべ鑽仰さんがうみねづれば、壁を漏れて照る月は常住じやうぢゆうともしび、晝は御室おむろ太秦うづまさ、梅津の邊を巡錫じゆんしやくして、夜に入れば
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)