川竹かわたけ)” の例文
浮いた浮いたの川竹かわたけ地獄。義理と人情にんじょのカスガイ地獄。又は犯した悪事のむくいで。御用、ったぞ、キリキリ歩めと。タタキ込まれる有期や、無期の。地獄なんぞと大きな違いじゃ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
親のうちつぶれてしまえば頼みに思う番頭からびを入れて身受みうけの金を才覚してもらおうというのぞみも今は絶えたわけ。さらばといってどうして今更お園をば二度と憂き川竹かわたけ苦界くがいしずめられよう。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)