“巌端”の読み方と例文
旧字:巖端
読み方割合
いわばな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おもて長く髪の白きが、草色の針目衣はりめぎぬに、朽葉色くちばいろ裁着たッつけ穿いて、草鞋わらんじ爪反つまぞりや、巌端いわばなにちょこなんと平胡坐ひらあぐらかいてぞいたりける。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
のう、便船びんせんしょう、便船しょう、と船をなぎさへ引寄せては、巌端いわばなから、松の下から、飜然々々ひらりひらりと乗りましたのは、魔がさしたのでござりましたよ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どうだ伝九、この、お関所あとを見るにつけ、ぼけた金時じゃあるめえし、箱根山を背後うしろ背負しょって、伊豆の海へ巌端いわばなから、ひょぐるばかりが能じゃあるめえ。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)