“峡中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうちゅう66.7%
こうちゅう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲州武士がふかく帰依きえしていた禅僧で、織田徳川の聯合軍が、峡中きょうちゅうへ討入って、山門へ火をかけた時、その楼上でしずかに炎に体を焼かせながら
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、発向した出征軍は、先陣に黄忠こうちゅう、副将に馮習ふうしゅう、張南。中軍護尉に趙融ちょうゆう廖淳りょうじゅん。うしろ備えには直臣の諸大将。宗徒むねとの旗本など、堅陣雲の如く、蜀の峡中きょうちゅうから南へ南へと押し流れて行った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここは峡中こうちゅうの平原、遠く白根の山の雪をかぶって雪に揺曳ようえいするところ。亭々たる松の木の下に立って杖をとどめて、悵然ちょうぜんとして行く末とこし方をながめて立ち
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)