“峡流”の読み方と例文
読み方割合
カニヨン100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左岸に鶯巣うぐすの山村を眺めながら、いつしかこの地方特有の領家片岩の露出区域に、峡流カニヨンを南へ南へと導いて、水神すゐじんの大滝にかゝる、渦と渦とが、ぐるぐるめぐりに噛み合ひ
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
花岡岩をすら、齲歯むしばのやうにボロボロに欠きくづして、青色の光線を峡谷に放射し、反射して、心のまゝ、思のまゝに、進行する見事なる峡流カニヨンの姿は、豪奢な羽を精一杯にひろげて
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
川田かはだ温田ぬくだの二村のあるところで、乗客は大体どつちかの村へ下りた、饂飩五函、塩一俵が岸に揚がつた、村近くなつて、峡流カニヨンも静かになり、米を舂く水車船も、どうやら呑気らしい
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)