そは)” の例文
河は迂回うくわいして海にそそいでゐるので、そはの下では甘い水とからい水とが出合つてゐるのである。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
めぐりつつそはをし来れば島山しまやま天草あまくさうみひらけたり見ゆ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
砂山のそはが松の根に縦横に縫はれた、殆ど鉛直な、所々中窪なかくぼに崩れた断面になつてゐるので、只はてもない波だけが見えてゐるが、此山と海との間には、一筋の河水と一帯いつたい中洲なかすとがある。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)