尾部びぶ)” の例文
そして、まもなく戦車の尾部びぶが土中にかくれ、あとはくずあなだけになったが、その穴からは、もくもくと赤土が送り出されてきた。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これでは困るから、人工重力装置を働かせて、この艇内の尾部びぶの方に向けて、万有引力と同じくらいの人工重力が物をひっぱるようにする。
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
把手クランプをまわして見ると、宇宙艇の尾部びぶに明かにそれと読みとれる日の丸の旗印と、相良の会社の銀色マーク。私は歎息たんそくした。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しきりに尾部びぶからガス噴射をしているんだが、速度スピード計の針はじっと一所に固定してしまって、一目盛も前進しない。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
尾部びぶからと、翼端よくたんからと、黄いろをおびたガスが、滝のようにふきだし、うしろにきれいな縞目しまめの雲をひいている。そしてぐんぐん空高くまいあがっていく。
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのとき、つないであった新宇宙艇の尾部びぶから、ドッと白い煙が上ったと思うと、艇は突然ユラユラと頭部をふると見る間に、サッと空に飛び上ってしまった。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もちろんプロペラはないから、尾部びぶからはきだす噴気ふんきの反動によって前進滑走した。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)