尖兵せんぺい)” の例文
「分隊士、そうなると、われわれ飛行科の者は、平常から宇宙戦争の尖兵せんぺいたる覚悟で、勤務せなきゃならんですな。これは大変だ」
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はや城内には、一番乗、二番乗、と名乗り続けて、われ先と争う敵の尖兵せんぺいが入りこんでいるのである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くわすきかままさかりに、棍棒に丸太に鉄の棒、もっとも中には槍を持ち、薙刀なぎなたをひっさげ、弓を握った、そういう手合いもあったけれど、数からいえばわずかであった。この二十人は尖兵せんぺいなのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、谷大膳は、以後、時期攻口など、万端ぬかりなくしめしあわせて、或る夜、尖兵せんぺい一千余人、中村五郎の手引のもとに、三木川の対岸の崖からよじのぼり、首尾よく城壁のうちへ送りこんだ。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)