小躯しょうく)” の例文
と、その短身小躯しょうくな風采と、それに似ない大胆不敵ぶりとを、怪訝いぶかり合ってざわめいているもののようであった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その俊敏な小躯しょうくを、或いは軒の下、天水桶の蔭、辻の向う前、ひらりひらりと泳いで渡る机竜之助の如く、戸の透間から幻となって立ち出づる妖術(?)こそ知らないが、米友としても
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
生れつき余り丈夫でもない肉体なのに、この矮短わいたんな一小躯しょうくをもっても、それにって来られただけの意志を作っておいてくれた幼少時の貧苦と、世路の逆境にも、沁々しみじみありがたさを思う日もあった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛燕ひえん小躯しょうくに観衆はわき立ち、李逵りき
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)