“矮短”の読み方と例文
読み方割合
わいたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伯は、トム公という名と、あの晩の——右脚爆失以来である路上の襲撃者であった矮短わいたんなかんかん虫に、すくなからず興味をもった様子である。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だから余り燈火あかりに近くすわると、そのうすい髪の根までがいて見えて、この体躯矮短わいたんにして胆斗たんとのごとき奇男児の風貌、いやが上にも魁偉かいいに見せ過ぎる嫌いがある。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あッと、豆菊と付添の二人が、窓を開けたとたんに、トム公の矮短わいたんなからだは、激流する空気の震音の中を、もんどり打って、線路堤から沼地らしいあしのなかに振り飛ばされていた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)