“小壜”の読み方と例文
読み方割合
こびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は傷ついたはとのごとく、ややもすると狭心症の発作に悩まされがちなので、常住ポケットにジキタリスの小壜こびんを用意することを忘れなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
引出しが一つ一つ、ヒョコヒョコ脱け出して飛行機の操縦のようなことをすると、中に入っていた洋紙ようしや薬品の小壜こびんなどが、花火のように空中に乱舞する。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
涼しい食物のさらが五つ六つ並んで、腹の減った小初が遠慮えんりょなく箸を上げていると、貝原はビールの小壜こびんを大事そうに飲んでいる。ぽつぽつ父親のうわさを始めた。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)