寄掛よせか)” の例文
あるひはまたひらたく畳の上につくばひて余念もなく咲く花を仰ぎ見たる、あるひはひざくずして身をうしろざまにくつがえさんばかりその背を軽く欄干に寄掛よせかけたる
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
草の上に腰から上が出て、その立てたひざに画板が寄掛よせかけてある、そして川柳の影がうしろから彼の全身を被い、ただその白い顔のあたりから肩先へかけてやなぎれた薄い光が穏かに落ちている。
画の悲み (新字新仮名) / 国木田独歩(著)