宿舎やど)” の例文
うまく品川の宿舎やどから、こけ猿の壺を盗み出したのに、途中でそれをうばって逃げ出したのが、あのチョビ安。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
朱実は、すぐ息をふきかえした。清十郎は宿舎やどの者に負わせて、人目から逃げるように旅舎へ帰って行った。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駐屯基地の兵隊宿舎やどや、帰還部隊のテント・シティで顔を売った大物だったが、二代目は、住宅地区の家族ハウスや、独身将校の収用住宅のほうを専門にやり、この家にも、いぜん
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
二人の話しぶりはきわめて卒直であるものの今宵こよい初めてこの宿舎やどで出合って、何かの口緒いとぐちから、二口三口襖越ふすまごしの話があって、あまりのさびしさに六番の客から押しかけて来て、名刺の交換が済むや
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)