家格いへがら)” の例文
私たちは追々年を取るばかり、お前たちはわかしと云ふもので、ここに可頼たのもしい親類が有れば、どれ程心丈夫だか知れんて、なう。そこで富山ならば親類に持つても可愧はづかしからん家格いへがらだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あくあしたの食後、貫一はづこの狭き畑下戸はたおり隅々すみずみまで一遍ひとわたり見周みめぐりて、ぼその状況を知るとともに、清琴楼の家格いへがらを考へなどして、かはらに出づれば、浅瀬にかかれる板橋の風情ふぜい面白く
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)