そら)” の例文
小親がかろき身のはたらき、躍ればつちつまを着けず、舞の袖の飜るは、そらに羽衣かかると見ゆ。長刀なぎなたかつぎてゆらりと出づれば、手につ敵の有りとも見えず。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「この前、春木君に渡したきぬハンカチは火に焼けて、三分の一しか残らなかったそうじゃが、わしはその文句をそらでおぼえている。ちょっとこの紙に書いてみよう」
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)