“宙吊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちゅうづ83.3%
ちうづ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裏切者の机博士が、猫女ねこおんなのはる綱にひっかかって、あわれ断崖だんがいのうえから、いのちの宙吊ちゅうづりをやらされたことは、諸君も知っていられるとおりである。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
蘭子はとっさにそれと悟って、宙吊ちゅうづりになった四角な板の上に倒れたまま、ひょいと顔を上げて薄暗がりの奈落の中を透かして見ると、あんじょう、そこにうごめく三人の人影があった。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
トロッコの機関車へ乗り、運転手と並んだ富岡は、ぐわうぐわうと、ものすごい音をたてて狭いレールの上を押し登つて行く、自分のからだが、まるで、宙吊ちうづりにあつてゐるやうだつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)