“孤雁”の読み方と例文
読み方割合
こがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幾多の人びとは独歩のひらいた「武蔵野」の道を歩いて行つたであらう。が、僕の覚えてゐるのは吉江孤雁こがん氏一人だけである。
会者、鳴雪、碧梧桐、五城、墨水、麦人、潮音、紫人、三子、孤雁こがん燕洋えんよう、森堂、青嵐せいらん三允さんいん竹子ちくし、井村、芋村うそん坦々たんたん、耕雨。おくれて肋骨ろっこつ、黄塔、把栗来る。
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
土用に入ってまだ幾日も過ぎないのに、雁の来るのはめずらしい。群れに離れた孤雁こがんが何かの途惑いをして迷って来たのかも知れないと思っていると、雁は雨のなかにふた声三声つづけて叫んだ。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)