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存生中
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ぞんしょうちゅう
ふりがな文庫
“
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)” の例文
彼女のいわゆる夫というのは何でも、
請負師
(
うけおいし
)
か何かで、
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
にだいぶ金を使った代りに、相応の資産も残して行ったらしかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
若「はい、
私
(
わたくし
)
の処の親父の
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
から奉公して居ります
老僕
(
じいや
)
ですが、こゝで逢いましたのは誠に幸いな事で」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
圓朝師が在世中、数百の
人情噺
(
にんじょうばなし
)
を新作いたしました事は皆様が御承知であります。本篇は師が
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
、
筋々
(
すじ/\
)
を
私
(
わたくし
)
にお話しになりました記憶の
儘
(
まゝ
)
を申上ぐる次第であります。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その当人というのは叔父の娘すなわち私の
従妹
(
いとこ
)
に当る女でした。その女を
貰
(
もら
)
ってくれれば、お互いのために便宜である、父も
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
そんな事を話していた、と叔父がいうのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
又
先
(
せん
)
の亭主の
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
から幸兵衞と密通していたので、亭主が死んだのを幸い夫婦になったのだとも云って、
判然
(
はっきり
)
はしませんが、谷中の天竜院の和尚の話に、
何故
(
なにゆえ
)
か幸兵衞が
度々
(
たび/″\
)
来て
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
私の父が
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
にあつめた道具類は、例の
叔父
(
おじ
)
のために
滅茶滅茶
(
めちゃめちゃ
)
にされてしまったのですが、それでも多少は残っていました。私は国を立つ時それを中学の旧友に預かってもらいました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
着物も
自然
(
ひとりで
)
にできるし、
小遣
(
こづかい
)
も
適宜
(
てきぎ
)
に貰えるので、父の
存生中
(
ぞんしょうちゅう
)
と同じように、何不足なく暮らせて来た惰性から、その日その晩までも、ついぞ学資と云う問題を頭に思い浮べた事がなかったため
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
存
常用漢字
小6
部首:⼦
6画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“存生”で始まる語句
存生
存生堂