“ぞんしょうちゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
存生中100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その当人というのは叔父の娘すなわち私の従妹いとこに当る女でした。その女をもらってくれれば、お互いのために便宜である、父も存生中ぞんしょうちゅうそんな事を話していた、と叔父がいうのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
せんの亭主の存生中ぞんしょうちゅうから幸兵衞と密通していたので、亭主が死んだのを幸い夫婦になったのだとも云って、判然はっきりはしませんが、谷中の天竜院の和尚の話に、何故なにゆえか幸兵衞が度々たび/″\来て
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私の父が存生中ぞんしょうちゅうにあつめた道具類は、例の叔父おじのために滅茶滅茶めちゃめちゃにされてしまったのですが、それでも多少は残っていました。私は国を立つ時それを中学の旧友に預かってもらいました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)