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娑婆気
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しゃばけ
ふりがな文庫
“
娑婆気
(
しゃばけ
)” の例文
旧字:
娑婆氣
だが、この絵図面は見ねえ方がよかったな、これを見たために、せっかくの
娑婆気
(
しゃばけ
)
が立ちおくれをして、どうやらもとのがんりきに戻ってしまいそうだ
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
色気も
娑婆気
(
しゃばけ
)
も沢山な
奴等
(
やつら
)
が、たかが暑いくらいで、そんな
状
(
ざま
)
をするのではありません。実はまるで衣類がない。
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
要するに主人も寒月も迷亭も
太平
(
たいへい
)
の
逸民
(
いつみん
)
で、彼等は
糸瓜
(
へちま
)
のごとく風に吹かれて超然と
澄
(
すま
)
し切っているようなものの、その実はやはり
娑婆気
(
しゃばけ
)
もあり
慾気
(
よくけ
)
もある。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
婆には
娑婆気
(
しゃばけ
)
や妄執も一倍深い。だが、とどのつまりは、王婆も一切を白状するしかなくなった。——そして、両者こもごもの自供は、胡正の筆記で、洩らさずそばから口書きとなっていった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
荷は軽そうなが
前屈
(
まえかが
)
みに、てくてく帰る……お千世が
爺
(
じい
)
の植木屋
甚平
(
じんべい
)
、名と
顱巻
(
はちまき
)
は
娑婆気
(
しゃばけ
)
がある。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
それほどの
娑婆気
(
しゃばけ
)
が、戻り掛ける
途端
(
とたん
)
にもう
萌
(
きざ
)
していたのである。そうしてどてらに呼ばれれば呼ばれるほど、どてらの方へ近寄れば近寄るほど、この娑婆気は一歩ごとに増長したものと見える。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
娑
漢検1級
部首:⼥
10画
婆
常用漢字
中学
部首:⼥
11画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“娑婆”で始まる語句
娑婆
娑婆苦
娑婆界
娑婆塞
娑婆氣
娑婆飯
娑婆世界