奏請そうせい)” の例文
、おきき入れはなく。……いやその奏請そうせいは蹴られて、征夷大将軍の任命は、成良親王へご決定と、公布がみられたばかりなのに
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秀吉は家康のために、その功を朝議に仰いで、正四位下左近衛権中将しょうしいのげさこんえごんのちゅうじょうの昇進を奏請そうせいし、程経てふたたび、従三位参議に任叙にんじょさるべく取做とりなした。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筑前が其許そこもとに好意をもっていることは、前年、其許そこもとの官位昇進のために、この方から朝廷へ奏請そうせいしたことを思い合わされてもお分りであろうと思う。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と言って来たので、義貞はそのいをれ、すぐ都へ急使を出して、赤松の播磨守護職を、朝廷に奏請そうせいした。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「彼らも、帝座の重きことはわきまえておりましょう。この上は、帝ご自身、宣平門せんへいもんの楼台に上がられて、乱をご制止あそばしたら、鎮まるだろうと思います」と奏請そうせいした。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東寺とうじにある尊氏は、上皇に奏請そうせいして、国家的な、典儀てんぎの大事を、りすませていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、わざと落着いてみせ、しかる後、堀川ノ大納言へ、次のような奏請そうせいを仰いだ。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分の待ちかねている——いや絶望さえしかけている——持明院統のきみの院宣をどうしてもその日野殿のお手から奏請そうせいして欲しいのだ——ということを、この薬師丸へ、熱意をこめて
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
年暮くれのわずかな日も、彼はむだには過ごしていない。幕府の名で、奏請そうせいを仰ぎ、堀川ノ光継みつつぐ、洞院ノ実世さねよ、そのほか、後醍醐について行ったとみられる十数家の公卿の官爵かんしゃくをけずり、また
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というのが、秀吉の、奏請そうせいの理由であった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勅命を奏請そうせいして、まず
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)