夫婦者ふうふもの)” の例文
むかしむかし夫婦者ふうふものがあって、ながあいだ小児こどもしい、しい、といいくらしておりましたが、やっとおかみさんののぞみがかなって、神様かみさまねがいをきいてくださいました。
階下は、五十位の夫婦者ふうふもので、古ぼけたくるまをいつも二台ほど土間に置いていた。おじさんが、俥をひっぱった姿は見た事はないが、誰かに貸すのででもあろう、時々、一台の俥が消える時がある。
風琴と魚の町 (新字新仮名) / 林芙美子(著)