“大床”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおゆか68.8%
おおどこ12.5%
おほどこ12.5%
おおとこ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにつれて、大床おおゆかの中ほどへすすみ出た観世清次は白の小袖に白地に銀摺ぎんずり大口袴おおぐち穿き太刀を横たえ、じょう仮面おもてをつけていた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくて相当に、堂内室内をめぐって大広間の大床おおどこの前へ来ると、この女客がじっと立ち尽してしまいました。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
物古りし親のゆづりの大床おほどこに足を延ばして。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
部屋には小ざっぱりと身じたくをした女中じょちゅうが来て寝床をあげていた。一けん半の大床おおとこに飾られた大花活はないけには、菊の花が一抱ひとかかえ分もいけられていて、空気が動くたびごとに仙人せんにんじみた香を漂わした。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)