“大容”の読み方と例文
読み方割合
おおよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むっちりと肥えた四十路よそじがらみのひとだった。幼子を抱いて、色褪いろあせた衣服もよけい着くずしているかたちだが、どこかには上流婦人らしい大容おおような風もある。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お媼さんは、男の様な大容おおような声を出して笑ったあとで、歯の抜け落ちた唇のくぼみを、もごりもごり、と動かし乍ら、し顔に、お爺さんと婆やの顔を見くらべた。
かやの生立 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と、遠くから、軽く、小次郎の会釈を、眼でうけたきりで、大容おおように行くてへ向いたまま、去ってしまった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)